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占い軍師上嶋櫻子の研究録

不幸を押し付けていませんか?


 風習の違いって、この狭い日本の中にだってありますよね。
 世界は広いのです。国や地域によって違いがあって当たり前です。
 文化の違いだけでなく、気候や環境、歴史にも大きく左右されます。

 たとえば、常夏の国の人は極寒の地の人々と比べて、特に男性はあまり働きません。

 だって食べ物が豊富で、昔は働かなくても暮らしていけていたじゃないですか。
 それが叶わなくなったのは、近代になって人が比較的短期的に移動できるようになってからです。
 日本を含めた先進国に搾取されているから。

 極寒の地では、怠けていたら食べ物はないし雪で生活も困難になるし、生きていかれません。

 今の世の中は、そのよく働く寒い地域の価値観を世界中に押し付けているような気がしてなりません。

 熱い地域では、感染症リスクが高まります。
 なので女性は、ないがしろにされようが働かない男だろうが、感染症に強いと思われる個体(男性)、概ね美形を選んで繁殖します。
 そのほうが自分の遺伝子を残すのに有利だから。

 狩猟採取時代、男は狩りに出て肉を持ち帰っては宴を開いていたそうですが、当時の食糧事情は、女の摘み取る木の実や穀物のほうが栄養源としては多かったそうです。
 しかも、男がたまに大物を仕留めたときは、近所の人にも振舞って、家族の食べる分は一部だったといいます。

 男は好きな狩りに出かけ、大物を仕留めればパーティの主役になります。
 毎日、仕留めて帰ってくるとは限りません。
 女はその間、家を守り子を育て食料を採取します。

 男はいつだって夢追う子ども。
 男と子どもの世話をするのが女の幸せ。

 それで楽しく暮らしていたのです。

 寒い地域では、感染症リスクは低下するものの、いかんせん食料がありません。
 今食べる食料だけでなく、厳しい冬に向けて蓄えなければならないのです。
 雪や氷による災害も多く、のんびりなどしていられません。

 そんな対極にある暮らしの風習を一つの価値観にまとめるなんて、出来っこないと思いませんか?

 自由恋愛こそ、素晴らしい!

 こんな考えで、一人の少女の人生を狂わせた日本女性がいました。

 その村では、15歳になると隣村の許婚と結婚するしきたりになっていました。
 ところが、旅行に来ていた日本女性が一人の少女に自由恋愛を説いてしまったのです。
 少女が結婚式で許婚と初めての対面をする前日のことでした。
 その結婚式で、少女は少年を撥ね退けてしまいます。
 少年は困ったような悲しいようないたたまれないような、複雑な表情をして立ちすくんでいました。

 その後、二人がどうなったのかは知りません。
 日本女性にとっては、旅の途中の一コマに過ぎない出来事でした。

 あなたはどう、思われましたか?

 この少女と少年は、ずっと前から結ばれる決まりで、他の少女には他の少年があてがわれているはずです。
 大人が諭して、結婚はしたかもしれません。
 でも、この少年が少女を一生涯心から大切にできるでしょうか?
 傍観者の私としては、そうなることを祈るばかりです。

 もっと大きな、根本的な問題もあります。
 小さな村で自由恋愛をしたら、血が濃くなりすぎます。
 一族が破滅の道に追いやられるでしょう。
 だからこその隣村なのです。

 あたかも、恋を知る前の幼い少女が結婚をさせられることを不幸なことであるかのように話す人がいますが、果たしてそうでしょうか?
 私は、むしろ、自由恋愛の果てに結婚できない人が増えた、今の日本の現状のほうが不幸な気がします。

 ヒトの幸福が、己の遺伝子残すことだとしたら、子どもが欲しくても結婚できずに時が経ち、諦める人生に何の意味があるのでしょうか?

 体質的に産めないのならともかく、産める身体なのに相手がいなくて産めないのです。

 こんなに国境や時空を超えた話でなくても、可哀想だとお節介をして、どれだけ迷惑がられる人が後を絶たないことか…。

 ボランティア精神を発揮する前に、果たして相手にとって幸せな結果になるのか否か、自分の差し伸べる手は足手纏いならないか否か、考えてからでも遅くはありません。

 多角的な視野で物事を見られるようになれば、人生に降りかかる難題も、きっと乗り越えられるようになることでしょう。

 まぁ、あんまり賛同されにくい意見であることはわかっています。
 綺麗な心から生まれる真心に、理屈で横槍を入れているのですからね。

 でも、本能の疼き、自然の摂理から説く、私の占いにご興味をもたれた方もいらっしゃることでしょう。
 独特な観点ですが、あなたの人生の謎を腑に落とす自信はあります。

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